ある塾講師の履歴書(20)「なぜメモを取らない!」
昨日に続いて叱られた話。
会議中に突然罵声が飛んでくる、などは茶飯事でした。
たいていよく怒られる人というのは決まっていて、
必ず校舎長。
そして営業成績の悪い校舎の校舎長。
私が新米校舎長になりたての頃のことだったと思います。
「お前!なぜメモを取らない!」
あまりこういう指導を受けたことがなかったので驚きました。
もちろん子どもの頃から授業のノートは取ります。
大学では板書などしない先生が多いので、
聴きながら大事そうなことはメモを取りました。
しかし、会議でメモを取る取らないというのは
それまであまり注意されたことはありませんでした。
思えば当時若かった頃は記憶力にはそれなりに自信があり
メモなど取らなくても覚えていられる
と思っていたのです。
しかし仕事というのは単なる知識ではありません。
業務指示、経営方針、業務に関する重要なこと。
こういったものはどんどんメモを取らなければいけないのです。
当時の勤務先のトップの方はとにかくメモ魔でした。
その後も注意して見ていると、
いわゆる「仕事のできる人」は
ほぼ必ずと言っていいほどメモ魔です。
メモを取る習慣がない人はたいてい言われたことを
覚えていられず、顧客や上司や部下から信頼されなくなります。
「自分はメモは取らずに頭に入れる人間なので」などと
言っている人で仕事ができる人は見たことがありません。
授業でも時々、
本当に重要なことは口頭で言うから、
メモを取りなさいと言っています。
生徒たちを見ていても、板書以外のメモを取れる人には
成績の良い生徒、成績が上がる生徒が多いように思います。